これが釣り芸だったらスゴイかも
これ⇒分裂勘違い君劇場 - 「他人の生産性が向上すると自分の給料も増えるのか?」を中学生でもわかるように図解する
ちなみに池田先生⇒池田信夫 blog 生産性と「格差社会」
の、コメント欄⇒池田信夫 blog
勘違い君へ (池田信夫)
2007-02-15 13:03:37
「分裂勘違い君劇場」で反論(?)がまたも長々と展開されているようですが、この記事で「TFP」と書いたところをちゃんと読んでよ。
勘違いも1回ぐらいは芸のうちだけど、あまりしつこいといやがられるよ。
ちなみに。
PPP puzzle (池田信夫)
2007-02-15 02:04:51
要するに、この話は「購買力平価の謎」という有名な話のバリエーションなのですね。
貿易財についてはPPPに近い価格が成立するのに、非貿易財やサービスの価格はPPPよりかなり高い。これはよく「内外価格差」として批判されますが、こういう現象は日本だけではない。
これについての常識的な説明は、国内市場が不完全競争だから、という(私のような)答です。しかし、これは国内価格がどうやって決まるのかを説明していない。このPPP+αのプレミアムの部分が製造業などからのスピルオーバーだという説明はありえます。
で。
しかし、これを「平均生産性で決まる」など表現したのが間違いのもとです。そういう合理的な決定メカニズムは存在しない。ウェイトレスの時給は、ハイテク産業から「補填」されてるんだ、とでもいえばわかりやすかったのです。しかも、このプレミアムは本来の生産性から乖離しているから、国内でも競争が激しくなると剥げ落ちるわけです。
ま、そういうわけで、「ウェイトレスの時給は、ハイテク産業から「補填」されてるんだ、とでもいえばわかりやすかったのです。」ではある。というか、ま、そんな感じ。
でも。
現状はどうかというとという問題が、問題かもね、と。
ただ、
集計的な労働生産性が賃金を決めるというモデルとしては、新古典派成長理論があります。しかし、これは均質な「パテ」モデルなので、ウェイトレスの時給と製造業の賃金の関係については何もいえない。要するに、彼が最初に立てた問題(職種間の所得の違い)に全社会の「平均」で答えようとするのが間違ってるんですよ。
このあたりの経済学的な定見については、よくわからない、私は。
インフラの効率(TFP)というのも、単純によくわからない。妥当な気がする。
で、と。
⇒池田信夫 blog 賃金格差の拡大が必要だ
しかし、このような限界生産性から乖離した賃金決定は、各部門の生産性の格差が拡大すると維持できない。生産性の上がらないサービス業で製造業並みの賃上げを続けていたら、経営は破綻する。他方、労働組合は既得権としての横並び賃金を守ろうとするから、経営者はパートなどの非組合員を増やすことによって実質的な賃下げを行う。民主党の支持基盤である労組が没落した最大の原因は、彼らの「談合」的な賃金決定が時代の変化に適応できなかったことなのだ。民主党が主張しているような規制を行えば、労組の組織率がさらに落ち、自分の首を絞める結果になるだろう。
批判でもなく、私としてはここが興味深い。
もうちょっというと、たとえば、看護師の労働とか。その賃金を何が決定していくか。
その前に。
こうした市場メカニズムの圧力は、今後さらに強まると予想される。その最大の原因は、中国である。前にもふれたように、中国からの輸入やアウトソーシングの増加によって要素価格が均等化し、付加価値の低いブルーカラーは中国の労働者と競争することになる。これまで生産性の低い部門に再分配されていた輸出産業の超過利潤は低下するから、多くの部門で「裸の生産性」が露出し、賃金格差はさらに拡大するだろう。
私は経済学はよくわからないが、いわゆる物として取引される「物」がサービスの代替をしていくというか、サービスが物化していく傾向があるようには思う。
あるいはサービスが情報化していく。その場合、情報化された部分によるコスト減がどう働くのかよくわからない。
自分が馴染んだ学問領域だと、理論の部門と応用(applied)の部門は明確に分離されるのだが、経済学というのはどうなんでしょうかね。分離されていると私は考えていたので、こういうブログシーンは不思議だなとはちと思う。(ちなみにマル経でも学問的には分離されるのだが、実際の論戦とかではごっちゃになる。)