朝日社説 NHK 裁かれた政治への弱さ

 高裁の判断は法理としては妥当かもしれないと思う。ただ最高裁では覆る可能性が高いのではないかとも思う。

 NHK幹部はこの番組がNHK予算案の審議に影響を与えないようにしたいと考え、国会議員らに会った。その際、「番組作りは公正・中立に」と言われた。NHK幹部はその発言を必要以上に重く受け止め、番組に手を加えた。
 NHK幹部は番組への強い批判を感じ取ったのだろう。NHKは予算案の承認権を国会に握られている。それが番組改変の動機になったと思われる。

 今回の高裁の判決は、政治家の直接的な関与を否定した。という意味で、朝日の一連の報道というかフカシも否定されたことになる。この社説ではそのあたりの誤認はないので朝日の一部はまだ正気だというか正気を保っている感はある。まあ、そうであってくれ。
 問題は、制作と「忖度」の問題だ。あるいは、突如として現れた「期待権」の問題でもあるがこれについてはいずれ法理の問題となるだろうしその理路で判断を信頼するしかない。
 「忖度」の扱いはそれが明文化されないだけにNHK内の権力にも依存する。
 また、制度的にはNHKが国会を経由していてBBCのように直接的な国民の声を聞いていない。
 この問題はたぶん左前の思惑とは別にBBCのような形態になった場合、案外、現在よりNHKは右傾化する可能性もある(左前側のNHK内の権力が弱体化の可能性)と思うがそのあたりの追いつめられた側の思惑がどうなのだろうか。
 恐らくNHKバッシングは鳴り物としては大きいだろうがなんら制度的な変化はないだろう。というか、NHKの実際の視聴者の利害の問題からこうした問題があまりにかけ離れているのと、NHKの中には視聴者を信じる少なからぬ良心がある(特にアナウンサーは全国どさ回り修行をしているから人間的に優れた人が多い)。私はNHKマンにがんばれと言いたい。