朝日社説 国交省談合 捜査当局の出番では

 今回、公取委がつかんだ水門工事の談合でかかわりが明らかになっているのは、当時の本省の課長補佐とすでに亡くなっている近畿地方整備局の管理官の2人だけだ。一連の官製談合は彼らだけの行為だったとはとても思えない。前任者や上司は知らなかったのか。組織ぐるみで進めていたのではないか。

 特に驚くべきことではないし、捜査当局は動くべきだろう。
 ただ、こうした問題は本当は我々社会の問題であり、捜査当局が動くことを願う社会こそ改善されなくてはならないはずなのだ。私たちから離れた権力をできるだけ分散させること。正義を合意のルールに編み変えていくこと。