産経社説 日銀 右往左往では信頼を失う

 景気に配慮した小刻みな利上げで、金利を一定水準に戻しておく意味は大きい。日銀が金利正常化を掲げた昨年7月のゼロ金利解除から半年、日米の歳末商戦が好調だった今回は、利上げのタイミングだったのではないか。
 現在、外国為替市場で進む円安の最大の要因は日米はじめ内外の金利差だ。低金利で調達した円を金利の高いドルやユーロ建て資産で運用して利ざやを稼ぐ円キャリー取引が急増、経済実態を超える円安を起こしている。
 円安は輸出には追い風だが、行き過ぎると不安材料だ。米国が国内産業保護でドル安政策を打ち出した場合、円が急騰し、混乱を招きかねない

 日銀の今回の判断はそれはそれとして、この結果的な円安についてもう少し知りたいところだ。それと、「国内産業保護でドル安政策を打ち出した場合」はどうなのだろうか。