日経社説 特許制度統一へ米国は先願主義移行を

特許制度の基準統一を目指す国際会議で、米国が先発明主義を放棄し、日欧が採用する先願主義に移行することが大筋で決まった。今年秋に東京で新条約の条文を固め、来年にも採択する。早く出願した者に特許を与える先願主義への統一は、20年来の課題だ。米国の方針転換を歓迎するとともに、国内法の改正など円滑な移行準備を期待したい。

 米国の先発明主義の問題はいくつかある。先願主義では特許出願から1年半で公開されるが、米国は公開制度を持たず保護期間も出願日から起算しなかったため、継続出願によって深く潜行し、技術が普及したころに権利を主張することができた。「サブマリン特許」と呼ばれ、日本企業も多額の賠償を請求された。

 米国ってこういうところ田舎の国だよな。