読売 7月19日付・編集手帳

◆「鳩(はと)のごとく素直に、蛇のごとく慧(さと)かれ」とは新約聖書の一節だが、事故の火種を消し止める際の要諦(ようてい)でもある。最初の社長会見では犠牲者に謝罪の言葉もなかった。ハヤブサもハトもいない。

 ま、野暮を承知で……。
 ハトは神殿に捧げる犠牲である。ハトの身になるとこれから疑念も持ちようもなく神に捧げらるということ。