小林よしのり、かぁ

 ⇒大石英司の代替空港: 恍惚の小林よしのり

週刊SPA!
 の巻末に、わざわざカラー頁で、小林よしのり田中康夫を褒め殺しする気色悪い対談があるんですけれど、しかもその隣には、田中康夫自画自賛ペログリ日記が続くわけで、都合10頁ぐらい、知事選の事前運動を繰り広げているわけですが、驚きますね。
 小林よしのり、ひょっとして逝ってしまったのか? とうとう惚けたのか? この人は。「小林よしのりは終わった」かのごとき意見が出るたびに、私はそんなことは無いだろう、まだまだ面白いじゃないか? と反論して来たけれど、この対談はもうどうしようもない。

 ヤッシーがお嫌いな大石先生なんでそのあたりは補正しつつも、でもね、ヤッシーだしねはあるわけで、もうもう長野県人。
 で、小林よしのり
 いつごろから小林よしのりに関心がなくなったのだろう、儂。
 戦争論2までは買って読んでいた。
 沖縄論は、ま、そうひどくもないけど、どうもいいやこんなのと思った。
 小林も沖縄のことをよく理解するようになったなとは思うし、そこは肯定的。
 で。
 靖国論あたりかな、こういう主張になっちゃうのはわかるんだよね的な同情はある。
 下手な思想家よりスジが通っているというのもわかるし、いろいろな問題でゴリっと押し通してくれて風通しよくなった点については、ちょっくら恩義のようなものも感じる。
 ただ、ついてけん。
 以前、薬害エイズとかで純粋まっすぐ君批判をしていた小林が同じになってしまったように見える。
 吉本隆明だったか、大衆というのは食えない状態になったら、盗みだってしていいんだって言っていたが、そういう生きるためにうぜーこっと言ってらんないどさくさ的な部分というのがある。そういうのが、ごそっと小林から消えてしまったような気がする。
 ま、でも考えようによっては、小林よしのり2.0的な読者の囲い込みかもしれない。