戦争と殺人?

 これを見ていてちと思った⇒Passion For The Future: 戦争における「人殺し」の心理学
 エントリについてはとくになし。
 で、該当の本も読んでないのでなんだが。
 これを言うとまたアカンのかもしれないけど、戦争というのは人殺ししないんですよ。な、わけないでしょとか反論されそうだしなんだかななんだが。
 こういうのは軍オタもきちんと反論しないのだろうか。ま、あたりまえすぎて、面白くないし、しないのだろうな。
 戦争というのが、戦争リソースの戦いで、「人」は戦争リソースじゃないんですよ。付随ではあるだろうけど。敵リソースなんたらを撃沈みたいなリポートはあがるけど、何名を殺傷とかは戦果じゃなくて救助の問題。敵の兵士でも救助するわけですよ。
 別側面でいうと、とはいえ、実際には、歩兵とかいうリソースは人なわけで、これに向かうにはそれなりの訓練がいる。というわけで、傭兵とかの問題が出てくる。
 人は人を殺したくないものだ、んだんだ、戦争はいかんよね……とかいうことは軍事を持つ国はわかっていて、一番わかっている米国はだから空爆が重視されるようになった。結果、戦死者が見えない戦争になったわけですよ。
 その関連⇒極東ブログ: [書評]戦争を知るための平和入門(高柳先男)

リアリストの国際政治学者、ハンス・J・モーゲンソーが原爆(核兵器)を非常に厳しく批判しているのは、人間は戦争によって死ぬかもしれないけど、自分はなぜ死ぬのか、なぜ殺されるのか意識できる、そういう戦争はいい、しかし、戦略爆撃(その頂点に核攻撃があるわけですが)では、自分が何のために死ぬのかわからない。死んだという意識すらないうちに死んでしまう。戦略爆撃というのは、人間の尊厳を一瞬にして奪ってしまうのです。