朝日社説 混合診療――もっと広げる工夫を

 一見朝日の言い分が正しいようだが、この問題は簡単ではない。例えば、

そうして一定の成果が得られれば、すばやく保険診療に採り入れる仕組みにする必要がある。

 しかし、その方向自体が倒錯なのではないか。
 なんのための医療なのか。
 ひどいことを言うと、金がある人が抗癌治療で延命し、貧乏人が死んでいくというのは、それはそれで医学を越えているのではないか。もちろん、そう主張したいわけではない。そういう問題、つまり、医学のある限界を捕らえなおす必要もある、と、は、いえ、それが重要というわけでもない。