今日の大手紙社説

 まあ、私の勘違いならよいのだけど、朝日新聞が大変なことになっている印象。社内になんかあるのかもしれないが、言論機関なのだから、外部に変なものがでないように社内の英知をうまく統合する必要がありそう。なんだかんだいっても朝日新聞が自滅しては困ると思っている。

日経新聞社説 「クラウド」に潜む危うさを忘れるな : 「クラウド」に潜む危うさを忘れるな  :日本経済新聞

 SaaS,Paas,IaaSの違いとかわかってない人が書いたんだろうな。まあ、コンプライアンスの問題は問題なんだけど、技術差がありすぎて価格的に対抗できないレベルになっているのだが。

朝日新聞社説 どうした、先生―ゆとり取り戻せる改革を : asahi.com(朝日新聞社):社説

 これでは、先生をめざす優秀な若者が減るのも無理はない。都市部では採用試験の倍率低下が深刻だ。教育をとりまく様々な問題の中でも、「教師の危機」はあまりに深刻ではないか。

 そうなのか。まあ、それはそうか。個人的には教師というのは「でもしか先生」がよいと思っているのであまり気にしない。

 余裕とともに失われているのは、先生同士が切磋琢磨(せっさたくま)し、互いに高め合う「教師文化」だと、ベテラン先生はいう。先輩が経験を語り、若手は相談を持ちかける。共に授業研究をし、工夫する。かつては、そんな中で問題を抱えた先生も見つけられたという。ところが今や、職員室のコミュニケーションすら乏しくなっている。

 それはそうなんだが、朝日新聞の念頭にあるのはレトロということで日教組文化ではないのかなあ。あれはあれできついが。

 「先生の数と質」の改善を急ぐべきだ。だが文科省が計画する少人数学級実現には、財務省が難色を示す。教員の養成・採用・研修をどう変えるかの議論も、時間がかかっている。問題教師排除の発想で始められた免許更新制の先行きは、不透明なままだ。

 そういう国家志向を止めるべきだと思うよ。
 教育というのはまず地方のものだよ。そして原義は私学だし、民間のものだよ。まあ、初等教育は確保されるべきだけど、そこから先、高校以上は私学のミッションから考えるべきことだと思う。ミッションに同意した先生が同意した親の子供を預かる。

朝日新聞社説 検察不祥事―裁判所と弁護士にも責任 : asahi.com(朝日新聞社):社説

 うーむ、困ったなあ。本格的に朝日新聞が暴走しはじめた。バッシングにとられると困るのだが、困っているのだが。

 大阪地検特捜部の証拠改ざん事件で検察への信頼は地に落ちた。
 影響はひとり検察にとどまらない。国民の不信や疑念がこの先、司法の領域全般に広がっていく恐れがある。この仕事に携わる人々は、危機感を共有し、足元を固め直す必要がある。

 うーむ。信頼が地に落ちるだろうと予想されるのは最高検のほうなんだが。

 何より考えるべきは裁判所だ。
 今回のような暴走を許したのは、検察の捜査と公判活動をチェックすべき裁判所が、その機能を発揮せずにきたことにも原因があるのではないか。そんな指摘が方々から出ている。
 法廷で被告や証人の言うことが、捜査段階で検察官が作った調書と食い違う。そんな場合、調書の内容に軍配をあげる。特捜事件に限らず、よく見聞きする話だ。裁判官は他の証拠も検討して判断した結果だと言うだろうし、実際、法廷での供述がうそという例も多いと思われる。

 「ことにも原因があるのではないか。そんな指摘が方々から出ている」とか「に限らず、よく見聞きする話だ」とか「という例も多いと思われる」とかの修辞で議論を進めないでほしい。
 法廷証言と調書について、裁判所に決定的な問題があったと思われる事例を具体的に挙げて欲しいのだが。
 なにより、大阪地検の証拠改竄は調書に結びついてないのだが。

 折しも裁判員制度が始まり、調書ではなく、法廷で直接見聞きした証拠に基づいて判断しようという機運が強まっている。裁判の原則への回帰といえるだろう。

 うーむ、なんか根本的に司法を理解してないんじゃないだろうか、この社説子。調書の証言というのは吟味のプロセスは必要だが証拠だし。

 司法が信頼を失い基盤が損なわれると、真に困るのは法律家ではなく、司法に救済や解決を求める国民である。民事事件も刑事事件も同じだ。

 まあ、同じ面もあるけど、民事と刑事の違いは大きい。

 少数者の人権を擁護し、社会的公正を実現する。多数決や経済合理性だけではこぼれ落ちてしまう大切な価値を守るのが、民主主義社会の司法の使命であり誇りであるはずだ。
 この問題意識を胸に、司法の担い手はそれぞれの立場で目の前の難局に向き合ってもらいたい。

 いやそれを担保するのが手続きというもので、それに本質的な欠陥がある事例はないと思うが。
 なんか朝いちから暗澹たるものを読まされた感じ。
 なんだか大変なことが朝日新聞社内で進行しているんじゃないか。