今日の大手紙社説
特に話題はない。NPT周りになんだかファンシーな議論が多いように思えた。核問題の日本の報道はなんかピントがずれているように思う。
日経 春秋
きょう2日は立春から八十八夜になる。この日に摘まれた新茶は不老長寿の縁起物だ。しかし、この不順な気候である。静岡・牧ノ原台地の茶畑を訪れると本格的な出荷はまだこれから。唱歌にあるように、夏の足音を聞きたい昨今だ。▼天気は気がかりだが、緑茶の輸出が最近、好調だ。海外での日本食ブームが後押ししているのだろう。昨年の輸出量は前年を15%上回った。
たしかに荒茶生産量は静岡が高いのだが⇒農林水産省/平成21年産茶生産量
輸入量と比べると⇒緑茶輸入状況
日本茶の大半は中国茶ではないかな。
明治時代には生糸と並ぶ外貨獲得の花形商品だったから緑茶の復権である。
当時の輸出緑茶は珠茶のようなものではなかったか。
茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596)): 角山 栄 |
産経新聞社説 【主張】遷都1300年 国づくりの苦労学びたい - MSN産経ニュース
そんな古代に学びたいものか。
対外的には唐や新羅の軍事力におびえ、国内でも謀反や陰謀が渦巻いた。天変地異や飢饉(ききん)、天然痘との闘いも続いた。聖武天皇らときの政権は国民に呼びかけ、「仏教を基本とした平穏な国土」を実現すべく努力を重ねた。
現代で「仏教を基本とした平穏な国土」を実現しますかね。そういう政党に任せて。
遣唐使を派遣して進んだ文化を取り入れ、鑑真ら多くの異国の僧や商人、工人を招いた。こんにち「シルクロードの終着駅」といわれる天平文化の国際性も、こうした中で生まれたのである。
鑑真が日本でどういう思いだったか、執筆子は知らないのだろう。まあ、鑑真がどういう思いだったかなんてわからんというのもあるが。
毎日新聞社説 社説:NPT運用会議 もう失敗は許されない - 毎日jp(毎日新聞)
今回は心強いことに米国自身がNPT体制の強化をめざしている。オバマ大統領は4月に米露の新たな核軍縮条約に調印し、ワシントンで核安全保障サミットを開いた。それに先立って米国の「核態勢見直し」(NPR)報告を公表し、新型核の開発をしないことや、NPTを順守する国には原則的に核攻撃をしないことを明らかにした。
再検討会議に照準を合わせて、核兵器を持たない国を広く味方につける作戦だろう。米国の力点は対イラン包囲網を築くことにありそうだが、前回会議後、2度も核実験を行った北朝鮮の核開発はイランより進んでいるはずだ。イランやシリアとの核技術協力も取りざたされる。そんな北朝鮮の脅威を十分に検討し、有効な対応策を打ち出してほしい。
NPRをよく理解していないかもしれないが、こうもめちゃくちゃな議論がまがりなりにも大手紙に載るというのはどうなんだろ。単純な話、どうやって「北朝鮮の脅威を十分に検討し、有効な対応策」というのだろうか。そういえば、この社説、「中国」という言葉すらない。
読売新聞社説 日銀リポート デフレ脱却には時間がかかる : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
展望リポートは、物価が11年度中に「プラスの領域に入る可能性が展望できる」とした。
国内総生産(GDP)の実質成長率も、10年度が1・8%、11年度も2・0%と、堅調なプラス成長を見込んでいる。
だが、現在の経済・物価の情勢からみて、日銀の見立ては少々、甘くないだろうか。
日本経済は、30兆円も需要が足りず、物価が下がりやすい状態が続いている。デフレに慣れた消費者の財布のひもはすっかり固くなり、小売業界やメーカーの安売り競争は依然として激しい。
まあ、そういうことだが。
3月の消費者物価は、下落率が1・2%と前月と同じだった。物価の回復は、このところ足踏み状態が続いている。
3月は、薄型テレビが36%、エアコンも21%下落して、物価全体を押し下げた。政府の購入支援で販売が好調な省エネ家電でさえ、割安感がないと売れない状況が、デフレのしぶとさを示す。
一方で、ガソリン価格は16%上がり、物価全体の下落率を0・3ポイント圧縮させた。
4月もガソリン価格の上昇は続き、これから電気・ガスなど公共料金の値上げも予定されている。鉄鋼や化学繊維などの原材料も高くなってきた。
国際市況の上昇を背景に、エネルギーや資源関連の品目で価格上昇が広がってきたことも、日銀が物価見通しを上方修正した一因と見られている。
だが、光熱費や原材料が先導する物価高は、景気にマイナスとなる。厳しい販売競争の中で、企業は思うように販売価格を上げられず、利益が薄くなるからだ。
こうした「悪いデフレ脱却」では困る。需要の増加による「良いデフレ脱却」が望ましい。
オチが付きました。
快晴
世界が止まったような錯覚もある。以前は一律の休日なんて愚かしいと思ったが、今はこういう制度もあってもよいかとも思う。