ブログサバト

 いろいろ低空飛行な一週間だった。
 ネットと自分の距離がしだいに開いてくる感じはする。自然なフェードアウトのプロセスだろうか。
 余談だが。

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アンティキテラ古代ギリシアのコンピュータ: ジョー・マーチャント, 木村 博江
 発売、と。
 ⇒アンティキテラ機構 - finalventの日記

日経春秋 春秋(5/15)

日本人が母語を操ってさえ、芸術としての文章表現はかくも悩み深い。だとすればこの2人の外国人女性はどれほどの苦心を重ねたのかと思う。

 これは間違い、「芸術としての文章表現はかくも悩み深い」がね。
 「どれほどの苦心を重ねたのか」が表現に、そして特定の言語の伝統に触れればそこから自然に文学表現というものはできている。それが人間経験と言語文化を信じるということでもある。
 増田小夜は文盲でもあった⇒極東ブログ: [書評]芸者(増田小夜・平凡社ライブラリー)

日経社説 民主に重いグアム協定否決 : NIKKEI NET(日経ネット)

 重い交渉となる。米側が簡単に応じる見通しがなければ、海兵隊の移転だけでなく、普天間基地の移設をはじめとする在日米軍基地の再編成全体が遅れる。沖縄の基地負担が軽減される日は遠のく。日米同盟の運営をめぐる労力の大半をこれらに使わざるを得なくなる。
 北朝鮮の核問題など現実の安全保障上の脅威への対処がおろそかになる危険がある。日米同盟は、求心力よりも遠心力が働く状況になりかねない。国会対策上は衆院で反対した案件に参院でも同じ態度をとるのは当然だが、民主党は外交的影響までは考えなかったのだろう。

 日米同盟というなら内地に移転すればいいだけのことですよ。
 米海兵隊の今回のシフト関連で「北朝鮮の核問題など現実の安全保障上の脅威への対処がおろそかになる危険」というのはただの誤認識。
 民主党はわからないけど、小沢にはビジョンはあった。

毎日社説 社説:「普天間」移設 地元納得の案に修正を - 毎日jp(毎日新聞)

 また、国会審議ではグアム移転による在沖縄海兵隊の削減数をめぐる問題が新たに明らかになった。政府は「海兵隊員約8000人とその家族約9000人のグアム移転」と説明してきた。協定にも明記されている。ところが、削減は定数の1万8000人を1万人にするとの意味で削減実数ではないという。沖縄海兵隊の実数は現在約1万3000人だから、実際の削減数は約3000人ということになる。「8000人削減」は沖縄の負担軽減の象徴的な数字だった。これでは、負担の軽減がこれまでの説明ほどではないということになってしまう。事実上の軌道修正と言われても仕方ない。

 そう。というわけで大した話でもない。米側への献上金のコミットが重要かもしれない。
 あと、内地人はこの問題の本質がわかってない(内地の問題としてとらえてない)。

読売社説 ミツバチ不足 農業への影響を軽視できない : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 最大の原因は、蜂の群れの核となる「女王蜂」の入手難だ。主として安価な豪州産が使われてきたが、一昨年秋、豪州からの輸入が事実上、止まった。豪州でミツバチの伝染病が広がり、輸入時の検疫に手間取るようになったことが響いている。

 そう言えちゃうのかな。
 ⇒中日新聞:ミツバチ需給調整、甘くない!? ウイルス感染拡大の可能性:社会(CHUNICHI Web)

 全サンプルで、女王バチの幼虫とさなぎが黒変して死ぬ「黒色(こくしょく)女王蜂児(じょおうほうじ)ウイルス(BQCV)」と、ハチの形態異常を引き起こす「翅(はね)形態不全ウイルス(DWV)」が見つかった。BQCVの感染は、成虫の消化管疾患などを引き起こすハチの伝染病「ノゼマ病」との相関が外国で示唆されている。

 わかって書いているのかちょっとごちゃごちゃしている。ウイルスについては定説はどうなのか。
 ノゼマ・アピスは原生生物、ということで真菌ではないが、そっちに近い。
 ⇒極東ブログ: [書評]ハチはなぜ大量死したのか(ローワン・ジェイコブセン)

朝日社説 補正、参院へ―何でもありの愚を問え : asahi.com(朝日新聞社)

 未曽有の世界不況の下で日本経済の現状はたしかに厳しい。輸出が激減し消費もしぼんでいる。数十兆円といわれる需要不足をある程度は補うためにも財政出動は必要だ。

 これね。要するに一種の負け惜しみみたいなテンプレかな。この需給ギャップは控え目と見てよいので、この場ではこう手を打つ以外にはない。とにかくグロスが問題になる局面。

 だとしても、この補正予算案は不要不急の事業への大盤振る舞いが過ぎる。

 そこで負け惜しみ的にこう出てくるのだけど、これ実際にはそれを問う調整の間などない。
 ぶっちゃけていえば、エコカー自動車産業の補助だし、エコポイントは家電産業の補助。どさくさまぎれの公金を使った大企業支援だし、そこれそ自民党への献金が生きていましたねという以上はない。しかし、政治というのはそんなものだし、これがそう悪いわけでもない。
 たぶん、需給ギャップはさらに大きい。それをどうするかという議論があってよいはずだが。

朝日社説 民主代表選―総選挙を見すえた選択を : asahi.com(朝日新聞社)

 この社説については特にない。民主党の議員では鳩ポを推す声が強いと聞いてちょっと呆れていた。そんなぶれはないだろうと思っていたのだが、これは読みを外した。

晴れ

 昨日は砂塵が舞っていたが今朝は空気が澄んで富士山が見える。緑の美しい季節だ。昨日在沖縄米海兵隊グアム移転協定が決まった。いろいろ思うことはある。夢は、どうやら戦後10年くらいの米軍基地近い街のようだがそこで私は戸惑い、男を装った女に追われている。ビルに逃げ込み、そこで仮に売春婦だろうかを抱いて隠れている。いろいろサスペンスな展開があったが忘れた。

20代の終わりだったか「お練り」を見に行った

 感動して彷彿とした。
 これはちょっとやだな⇒asahi.com(朝日新聞社):せんとくんとデートかなった 「中将姫」、手つなぎ散歩 - 社会

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死者の書・身毒丸 (中公文庫): 折口 信夫
 お練りのなかで、中将姫は、日輪か浄土か死霊か、いずれその精子を宿して戻ってくる。お練りの仕組みがそのまま「死者の書」に反映している。ある意味で、これは処女懐妊的な光景でもあるが、そのままの神人は生まれない。では、ということが、「死者の書」に問われなくてはならないのだが、そのあたりの解説を読んだことはないと思った。池田彌三郎の注釈にもなかったかと思った。
 中将姫は折口でもあった。そのあたりの問題も議論されてないようには思えた。
 まあ、そういう直感的な見解を議論にまとめ上げるのは難しいだろうが、折口がある程度わかれば自然にわかることでもある。が、吉本隆明などはよくわかってないようではあった。