「カント先生の散歩」(池内紀)、読んだ。
大きめな活字でしかも池内先生の読みやすい文章でカントの生涯が書かれている。池内さん自身が大学の先生をしていたのでその部分の共感があふれている。カントの哲学の内実には踏み込んでいないので、カントの愛好家にはピンとこない著作だろうが、普通の読み物として面白い。カントが、たまに厳粛な哲学者だと思われていることがあるが、そうではない日常が活き活きと描かれている。
生まれは現在のカリーニングラードで地図を見ると、現在のロシアだよなあとしみじみ思う。
特に面白いのが、というか、この本でリアルに思い描けたのだが、カントの老衰の状況。ああ、カント先生もこうして惚けて、老衰して死んだのかあというのがじーんとくる。
カント先生の散歩 |
ちなみに同書は、創価学会系の潮出版。だからどういうとことはないが。
また本書は、これのバイプロダクト。
永遠平和のために |