終風日報編集後記

 朝一番にオスロのテロ事件を聞く。17人が亡くなったそうで規模は大きい。思想的な過激派が乱射事件を起こしたと聞くとついテルアビブ事件を思う。日本人が引き起こしたのだった。そういう記憶の感覚がいつごろからか若い日本人の世代に伝わらなくなったとように思うだがその断絶あたりにオウム事件があるように思えてならない。▼オスロと惨状でもうひとつ連想したのはムンクの叫び(The Scream)であった。風景はエーケベルグの橋だと言われている。テロとムンクの叫びにはオスロという土地以外になんら関係はなく、その関係に意味があるものでもない。ただ、絶叫したくなる不安を人が抱えて生きているというだけのことである。