日経新聞社説 量的緩和の終了後こそFRBの正念場だ  :日本経済新聞

 「デフレ懸念の解消に成功した」。バーナンキ議長は同日の記者会見で、QE2の成果をアピールした。議長がQE2を示唆した昨年8月末以降、米国の株価は約2割上昇した。これが個人消費を刺激し、企業収益の改善を通じて雇用の拡大にも波及したのは確かだろう。
 だがQE2の副作用は看過できない。大量の資金供給が国際商品の高騰や新興国のインフレを誘発したのは事実である。エネルギーや食料の世界的な値上がりは、米国にも景気減速と物価上昇をもたらした。

 震災後の景気低迷に苦しむ日本も人ごとではない。生産網の復旧を輸出の拡大につなげるというシナリオを描けなくなる。政府・日銀も状況を注視しなければならない。

 なんだかじわじわくるおかしさ。