朝日新聞社説 asahi.com(朝日新聞社):社説
尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件で逮捕、勾留(こうりゅう)された中国人船長は釈放され、自宅に戻った。にもかかわらず、中国政府は日本側に謝罪と賠償を求めるなど、強硬な姿勢を示した。
不思議なのだが、この問題はもう事実上終わっている。エンドポイントに達しているから動きはないのだが、なぜ一部のメディアは「強硬な姿勢」というのだろうか。どうも見ていると、日本への要求をひっころめろ・謝罪せよというのを期待した迎合報道のように思える。
実際には外交の文言を見ているとこれはそう読みづらい局面ではない。
インターネットでの発表に加え⇒中国副局長、日本重視と強調 関係修復に「行動」求める - 47NEWS(よんななニュース)
【北京共同=水野雅央】中国外務省の姜瑜副報道局長は28日の定例記者会見で、中国が日中関係を重視していると強調した上で、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近での漁船衝突事件で悪化した関係の修復に向け、日本側に「誠実で実務的な行動」を促した。事件をめぐり、日本側に要求していた「謝罪と賠償」をあらためて求めることはなく、改善に向けたシグナルを送った形だ。
姜氏は、事態収束への努力を日本側に促す一方で「(日中)共同の努力」も強調、これ以上の関係悪化に歯止めをかけるよう呼び掛けた。
姜氏は、中国側が求めた謝罪と賠償を日本側が拒否、逆に巡視船の修理代を求めていることについて「日本側は相応の責任を負うべきだ」と反論。しかし従来より表現を弱め、中国が日本側を刺激しないよう配慮していることを示唆した。
社説に戻って。
レアアースの件は今回のことがなくてもそれ以前の岡田氏の対応から絞り込みの動きはあったし、フジタの件は別件の可能性がぬぐい去れない。もう少しいうと、対米関係で指桑罵槐が日本に向けれているというか、当て馬にされているように見える。
指導部の入れ替えがある2012年の共産党大会を控えた微妙な時期に、胡錦濤総書記をはじめとする指導部は、火種になりかねない日中関係で弱腰になるわけにはいかないのだろう。大国意識の強まる世論を無視できないことも容易に想像できる。
柳条湖事件記念の動向を見ていると最初からそれはわかっていたこと。問題は「微妙な」の意味合いだが、習近平側の動きというより、もちろん軍閥と関連した太子党の動きもあるだろうが、共青団側の結束が求められているのかもしれない。。