朝日新聞社説 日中ガス田開発―大局を見つめて交渉を

 中国側の積極的な動きは歓迎したい。だが、「できるだけ早期の」条約締結交渉をいつ、どこで始めるかについては提案されなかった。

 共同開発や出資をめぐる詰めの議論が容易でないことは十分に予想される。中国で再び反対の声が広がるかもしれない。また、12年の共産党大会に向けた人事調整も対日外交に影響しかねない。鳩山政権にも本格的な外交を進める余裕はなかろう。
 東シナ海の資源問題は、排他的経済水域EEZ)の線引きがからんで、日中双方のナショナリズムを刺激しやすい。だからこそ、日中関係を長期的かつ安定的に発展させるためには、双方が大局を見つめて譲歩して利益を分け合う共同開発が必要だ。
 海をめぐる問題では、中国海軍ヘリによる自衛隊護衛艦への異常接近について鳩山首相が懸念を表明した。温首相は直接答えなかったが、海上危機管理メカニズムの早期構築には合意した。温首相は緊急時に電話で意見交換できる首相間ホットラインの設置も提案し、これも合意された。
 目下の焦点、韓国哨戒艦沈没事件への対応をめぐっては、中国の慎重な姿勢に変化はなかった模様だ。国連の安全保障理事会での議論に向けて米国、韓国と連携して中国への働きかけを強めるべきだ。

 これでも随分まともな社説書くようになったなあと思った。このテーマだと「双方が大局を見つめて譲歩して利益を分け合う共同開発が必要だ」が結語になって終わっていたものだった。
 結論からすれば現状では日本は動けない。韓国哨戒艦沈没事件の実質の問題は中国にある。
 ⇒Editorial - As Tensions Rise on Korean Peninsula, China Stands By - NYTimes.com
 話戻して。
 中国ではおそらく内部でまだ権力闘争の決着がついてないのだろう。習近平が落ちめになるともうちょっとおかしな騒ぎが出てくるはずなので、まだまだ道半ばといったところか。