朝日社説 政教分離判決―現実的で妥当な違憲判断 : asahi.com(朝日新聞社)

 これ昨日のNHK7で見て、お茶吹きそうになった。
 これは司法に出せばそういう結果になる以上はない。ただ、これは司法に出さなければ、そのコミュニティのなかで対処もできる。空知太神社みたいなものは全国にごまんとある。まあ、漸進的になくしていくというもよいし司法判断は指針にはなるが、地域で馬鹿騒ぎを起こすネタにするかよ、大人が。

 結婚式はキリスト教で葬式は仏教、正月には神社に参拝する。それが多くの日本人の宗教観だろう。
 宗教施設には歴史的、文化的に価値があるものもある。観光資源であったり、鎮守の森が環境保全に役立っていたりもする。
 最高裁が判断にあたって、「宗教施設の性格や一般人の評価を考慮して、社会通念に照らして総合的に判断すべきだ」という考え方を示したのには、そんな背景がある。
 暮らしの中で日ごろ不思議とは思わないことにも、憲法が定める大事な原則が宿らなければいけない。そのことを考えさせる判決だった。

 結語も間違いではないけど、法というものを考えてない人かな感はある。
 というか、日本国憲法は日本の伝統の上で築かれたコモンローの根はないので、こうした問題は起こる。で、そうした問題が起きたとき、日本人は、暗黙のコモンローとの関係でどう考えるかというのが課題なんで、こうした分野では(直接的な人権被害が問われるというわけでもない)執筆子さんのような杓子定規というか傍観的啓蒙ですむ話ではない。
 ⇒コモン・ロー - Wikipedia
 

追記
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usataro 憲法, 神社, 宗教, 国家神道 ちょっと歴史的認識が甘い。戦前の国家神道の経緯を踏まえてこその政教分離なのだから、コモンローとかだけで片が付く話じゃない。 2010/01/21

 神道国家神道の違いがよくわかっておられないご様子(国家神道は顕彰など朱子学的な理念で近代に再構築された非土着宗教)。むしろ国家神道によって、伝統的な神道は変遷をしいられた点で対立的な存在。また、政教分離は広義には国家神道を含むけれど、日本国憲法における政教分離は基本的に西欧におけるライシテの流れから生まれたもの。というか、GHQ神道指令は憲法の指針にはなっているけど、現行の日本の司法がいまだそれに拠っているわけもない。

rh-kimata その他 俺は左翼なので不文律とか信じない。しかし、現在の文化、慣習を壊してもいいことは全然ないと思っている。だから神道を日本の国教とする旨を明文化できれば良いな、と思っているがこれを言うと右翼といわれる 2010/01/21

 これも同じく。それと、「左翼なので不文律とか信じない」は個人の問題だが、社会における宗教集団の措定は個人の認識によるものではない。社会・国家機能なかで措定される。