産経社説 【主張】診療報酬 勤務医改善に重点配分を - MSN産経ニュース

 毎日のあとに読むと普通に良社説。

 診療報酬が来年度、10年ぶりに総額で0・19%引き上げられる。医師の技術料などにあたる「本体部分」は、医薬品などの「薬価部分」を減らすことで、1・55%の大幅増となった。
 過酷な労働条件に耐えかねて辞める勤務医や医療スタッフは後を絶たない。地域の中核病院でさえ閉鎖に追い込まれる診療科がある。診療報酬全体は自公政権下で4回連続マイナスとなっており、医療現場からは「一連の引き下げが医療崩壊を招いた」との声が上がっていた。
 だが、診療報酬引き上げは患者の窓口負担と保険料の増加にもつながる。デフレで物価は下落傾向にある。給料が減った国民も少なくない。0・19%とはいえ、総額を引き上げたことには「なぜ医師だけ待遇改善なのか」との批判も出ている。引き上げよりも、医療の効率化や恵まれた開業医の報酬を下げて勤務医の待遇改善に回すことを優先させるべきではなかったのか。