読売社説 来年度予算 公約優先では財政がもたない : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 これらの取り扱いについて議論するうち、鳩山内閣は二つの“誤算”に見舞われた。
 一つは税収の大幅な落ち込みである。景気の低迷で、09年度は法人税を中心に、予想より9兆円以上減少することがわかった。10年度も税収の回復は期待できず、前年度並みの水準を見込まざるを得なくなった。
 二つめは、予算の無駄減らしによる財源の確保が、期待はずれに終わったことである。
 民主党は、一般会計と特別会計を見直せば、10兆円や20兆円の財源を確保するのは容易だと主張してきた。政権公約には、政権奪取から4年後に、年間17兆円近い財源を捻出すると明記した。
 ところが、鳴り物入りで始めた事業仕分けでは、無駄の洗い出しが進まなかった。当初は3兆円の削減を目指したが、実際には1兆円程度にとどまった。
 民主党が想定したほどには、無駄がなかったということである。それなのに、財源はあると言い続けた鳩山政権の責任は重いと言わざるを得ない。

 選挙前にわかっていて「誤算」って言うかな。