朝日社説 鳩山献金疑惑―「ずさん」にも限度がある

 ところが関係者によると、04年から08年に、数千万円の母親の資金が原資に充てられていた疑いがあるという。事実とすると、問題は新たな局面に入ることになる。
 政治家本人以外の個人が資金管理団体献金できるのは年150万円までであり、今回の疑惑はこの上限を大きく超える。首相への贈与なら贈与税が生じる可能性がある。首相への貸し付けだったとすればそうした問題は起きないが、すべて自分の資金だと言ってきた従来の説明と明らかに食い違う。

 予想されていたことなんだが、ここまでよくひっぱっちゃったなという感じ。この問題は直接的には現下の民主党の迷走とは関係ないともいえるのだが、鳩山さんの空白が招いている危機(普天間問題など)もあり、困ったことだ。

 だが、実際は金持ちの有利さを最大限に活用してきたのではないのか。うさんくさい企業からのカネではなく、自分のカネなのだから問題ないと高をくくっていたとすれば、思い違いもはなはだしい。

 この人の人生はけっこうこれで一貫しているので、案外本当にきょとんとしているのかもしれない。そういう人生もあるかもしれない。