しがみつかない生き方、香山リカ、読んだよ

cover
しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書): 香山 リカ
 まあ特にどってことない本なのだが。というか、勝間主義には落ちこぼれは必須なんで、そのあたりの落ち穂拾いの企画ネタなんだろうけど。
 ど、というのは、それなりに、精神科の現場感覚があってよかったかなとは思った。というか、普通そうでしょ、人生に意味はない。
 といいつつ、ラカンの援用で実は、無意識は意味を知っているというのもちょこっと言及していた。
 この問題は率直に言って、香山リカ(匿名)さんの自身の生き方が関わるところで、特に、患者さんなどとの交差する、子供のない人生の問題だった。彼女自身がそうだと率直に触れて、でも考えてもしかたないとしていた。それは普通そうするのだが、もう少しこぼれ落ちる問題はある。
 以前もちょっと書いたけど、オウム問題は隠れたフェミニズムの問題でもあったというか、与那原さんが指摘したようにフェミニズムは救ってくれなかったという女たちの力が起こした問題でもあった(すべてではない)。
 結局、人は悩んで生きるしかないし、それが生きるということなので、人生はつらいものかもしれないよというくらいかな。