日経春秋 春秋(10/8)

すべては選挙で約束した「子ども手当」などの財源をひねり出すためだから、後へは引けないのだろう。とはいえ補正凍結だけでこの騒ぎ。本番の来年度予算づくりで本当に何兆円も浮かせられるの、とハラハラするのが人情だ。無駄な公共事業をやめるのはいいけれど、加減を間違えれば景気にまた影が落ちる。▼きっと冷ややかに見守っている官僚たちを向こうに回し、金看板の政治主導でことを成し遂げられるかどうか。来年度予算は何とか乗り切ったとしても、次の年は、さらにその次はどうするのかと思案しきりの政治家もいるかもしれない。ええい面倒だと家計簿を放り投げ、しゃにむに借金に走る姿は見たくない。

 見ることになるよ。