まあ、そう
キリスト教はヨーロッパが本場みたいな考え方をするあたり、かなりカトリック史観に毒されていると見受けられる。
そもそも、イエスはヨーロッパ出身ではないしヨーロッパに足を踏み入れたことすらないのにね。
ローマは司教でしかないはずで、正教会は特権を認めていない。
というか、初期教会は正教会的なものだし、プロテスタントがああなっちゃうのもそういう組織性を持つような古代宗教だからなんだろうとは思う。
イエス自体は、歴史的には存在しただろうけど、聖書からはほとんどわからない。
ペテロ教団とパウロ教団、という分け方が定説でもないが、大筋では原始教団は普通にヘレニズム宗教だろう。
実は仏教もいろいろ原始幻想をもっているけど、教団は国家との関わりを持って歴史にあがってきたし、その後の教義の展開からすれば、特に大乗仏教は普通にヘレニズム宗教でしょう。
ようするに、キリスト教も仏教もゾロアスター教ですよとかそこまでまとめると、トンデモになっちゃうけど。
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ネタ元は⇒「 仏教メソポタミア起源説: R. パール, Ranajit Pal, 佐藤 任: 本」
仏教とはなにかという議論がないとこれらの珍妙な異説は理解しづらいと思うのだけど、ようするにいわゆる原始仏教というのは、近代史学の再構成であって、福音書におけるQのようなもの。
現実の仏教というのは、「教団は国家との関わりを持って歴史にあがってきた」という点で、実際に世界宗教化する仏教というのが史上の仏教。
というか、仏教というのはあえていうと、宗教ではなく、帝国のイデオロギー。ヘレニズムが世界帝国を形成する、そのエートスの派生として出てきたということ。