朝日社説 クリントン訪朝―これを危機打開の糸口に

 訪朝の狙いはまず、北朝鮮に抑留されている米人記者2人を解放させることにあるのは間違いない。

 それはそうなんだが、どうも見えない部分が大きい。

 予兆はあった。北朝鮮は記者2人に12年の刑を科しながら、招待所での軟禁にとどめているという。弾道ミサイルと核の実験を相次いで強行した後は危機演出を抑えてもいる。

 これね⇒第二回北朝鮮核実験、雑感: 極東ブログ

私の推測では、中国は今回も大した動きは見せないだろう。米国はオバマ政権の核廃絶スローガンに隠した冷戦軍備整理もあって、表面的には非難するだろうが、すでにワシントンポスト社説などの論調でも明らかだが、米国では近日に迫る、北朝鮮に捕らわれた米国人ジャーナリストの裁判が優先するだろう。存外にイランが同様の事件で見せたように、釈放というメッセージを米国に送るかもしれない。その芸当をやってのけたとしたら、外交力の点で北朝鮮は日本のかなう相手ではない。

 そしてもう結果は出た⇒【クリントン訪朝】米記者恩赦で、金正日総書記に陳謝 - MSN産経ニュース
 話戻して。

 ただし、米国に考慮してもらわねばならないこともある。
 核やミサイルとともに拉致問題を抱える日本では、政府内にも米国の先走りを警戒する声がある。韓国も、北朝鮮開城工業団地で韓国人が拘束されたままになっているなど、膠着(こうちゃく)した南北関係に苦しんでいる。
 事態を動かす糸口を米朝で探りつつ、米国は日韓とのすり合わせに努めてほしい。次の展開も意識し、中ロとの連携を強めることも大切だ。

 それを民主党がわかっているとは思えないあたり……。