なんとなく沖縄を思い出す雨。夢は忘れた。思いがうまくまとまってこない。この年こいて言うことではないが、人に何かを伝えようとするとき、伝えるならでは思いを最初に裏切らなくてはならないな、人に伝わる形式と言葉にしなくてはなと、ある種の演劇感がある。しかたないなと思うが、もどかしさはたまる。その中間くらいで心情が出ることがあるがそれはたいていは最悪。というか、最悪を避けようとして、もどかしいルーチンになる。いつまで少年やってんだとは思う。レオナルドダビンチだったか、ゲーデルなんかもそうかもしれないが、いつか自分だけの言語のようなものを構築してそこから出られなくなることがあるようだ。言語が強いる思念の形態と自分の直感的なものがそぐわないにもかかわらずその中で思考しなくてはならない……というあたりで、別の彼のことを思い出す。彼の生涯はまさにそういうものであの読めるような読めないような奇っ怪な書籍はその所産であったか。