日経社説 スー・チー氏への醜行止めよ : NIKKEI NET(日経ネット)

 他紙社説が取り上げなくなったこうした問題を取り上げる日経は立派だと思う。

 残念なことに国際社会の反応は割れている。米欧諸国は制裁の継続や強化に動いた。東南アジア諸国連合ASEAN)議長国のタイや日本は「深い懸念」を表明したが、新たな制裁には慎重だ。ミャンマーに隣接するアジアの二大国、中国とインドは事実上沈黙している。

 余り言及するのも大人げないが、日本の左派勢力も「事実上沈黙」している。

 かつて中国共産党の支援を受けたビルマ共産党と戦った経験から、軍事政権中枢には対中警戒感がある。だが米欧などの制裁に押される形で中国に接近してきた。今年3月には中国内陸部とインド洋をつなぐ石油パイプラインの建設が決まった。
 制裁は中国を利する結果となっており、ここに日本や米欧諸国の外交が直面するジレンマがある。

 政治性がここでも人道問題を凌駕してしまっている。

 中印を巻き込んで軍事政権に働きかける――。一見遠回りで地道な努力こそ日米欧は求められている。

 そのとおり、難しいけどね。