これ、できているはず
⇒じゃぁ、薬屋はユニバーサル・サービスができるのか? - Tech Mom from Silicon Valley
じゃぁ、「第二類」までネット販売禁止して、そこまで薬屋が代わってユニバーサル・サービスをする、という決意や仕組みがあるのか?ないだろうが。と突っ込みたくなる。
いえ、これ、できているはず。
たしか日本薬剤師会の報告を厚労省側でも承知していて、概ね問題ない。(もちろん不便だけど、でもそれは昔からそう。)
というか、ネット通販ができたのは概ねこの五年くらい。それまでの体制が激変しているわけではない。
一端⇒第1回医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会議事録 :
○児玉委員 (略)
私ども日本薬剤師会は薬剤師の集団でありますが、北は稚内から南は石垣島まで745の地域支部がございまして、ほとんど日本すべてを網羅しております。そこで、まさに山間へき地、離島まで十分に現在カバーしております。
ついでで申し訳ない。
⇒徒労感 - 雑種路線でいこう
役所が既得権者と結託して、重大な影響を受ける利害関係者を抜きに詰めて閣法にこっそり罠を仕込み、国会を通して外堀を埋めた上で鬼の首を取ったように施行規則でトドメを刺すなんて手口が許されたら、国会はいい面の皮じゃないか。
今回の問題は、国会と関係ない「省令」なんですよ。
役所も最初は叩いて既得権者の顔を立てつつ、成長産業に雇用の受け皿を広げられれば御の字ということで。
実はOTC市場においてネットは大きくない。でも、過疎地域とかにネットが普及してくると、逆にそのOTC市場維持が難しくなる。なので、今のうちに通販をつぶしておくという厚労省側の「善政」だったりもする。
追記
追記があった⇒徒労感 - 雑種路線でいこう
役所の建前では省令の根拠が対面販売の原則を強調した2006年の薬事法改正ですよね。そのときマツキヨのテレビ電話しか議論していなかったのに、後から都合良く立法趣旨を拡大解釈してネット通販を禁じる省令案を出してきた手口を問題にしているのですが。
ここのところはちょっと難しい。
あのときは、マツキヨのテレビ電話を否定しきれてなかった。というか、あれだとテレビ電話はOKになりかねなかった。そこで今回、厚労省側は整理したいというのはあったかと思う。これは別の面からいうと、規制強化ではなく緩和でもあるのですよ。つまり、テレビ電話がなくても購入できる幅を広げましたと。
あと、個別に「立法趣旨を拡大解釈してネット通販を禁じる省令案を出してきた手口」はちょっと私自身はわからないところはあるのだけど、今回の薬事法改正の主眼はけしてネット通販の問題ではなかったというのはあるのかも。