日経社説 安保理はスーダンで動け : NIKKEI NET(日経ネット)
現状の日本でしかも通常コマ割りの社説で書くとするとこうなるかという簡素なまとめになっていると思う。という意味で悪くない社説なので、それ以上を求めるというのもあまり意味はないのだろうなと思う。
戦争犯罪と人権というのは、歴史にも問われる問題ではあるが、今というこの現在に問われている問題だし、今そうして歴史を刻みつつ、人権という理念へのチャレンジを人類が受けているのだ、が、なかなかそう思う日本人は少ないように見える。
率直にいえば国家という幻想が、人権つまり国家幻想をはずした人間という概念を見せづらく保護しているのだ。
近代的な意味での「人間」は終わったし、その意味で、「ポストヒューマン」が問わうることも原理的に可能だが、私はそれは、端的にいえば、欺瞞だと思う。
私たちは人を愛する。理念ではなく、性欲も含めどうしようもない生の根源力として人を愛せずにはいられないものとして存在し、それは人権を求め、国家の幻想を打ちやぶろうとする。そうした情熱のなかで、私たちは生を確信する。生にどのような意味があるのかといえば、その生の根源力とそれを覆う欺瞞の狭間で、自分が今歴史にどう問われているかに、生身の人間として向き合うことだし、それはまさに、私たちは人を愛するという根源的な力のなかにいるという自覚を伴う。