曇り

 天気予報では雪になると言っている。天気図とアメダスを見るに微妙か。このところ少し足を伸ばしていける簡易な温泉に行く。熱い湯には入れないが、温泉風な施設では温めのもある。それほど温まるというわけでもないがぼうっとしている。それでもなにか疲労のような思考は抜けない。夢はよく覚えていない。死と記憶と時間についての抽象的な夢だった。ああ、そうかと夢のなかで哲学的な気が付きがあるのだが現在言葉でうまく表現できず、ある種のメタ的な何かに変わっている。死と記憶と「我」と時間というのはある同型の構造をしているのだろう。おそらく記憶というもののと「我」の反照のなかにすべてがある、つまり、記憶、それが「私」の記憶なのだ、それが「私」の人生なのだという、いわば他者=社会への悔恨のようなものが死を輪郭付けている。それに微妙に「性」が絡み混む。