産経社説 【主張】政府紙幣 悪循環からの脱出に期待 - MSN産経ニュース

 おやおや、産経社説でこの話を読むとは。

 効果は財政、金融両面にわたる。財政面では一挙に数十兆円規模の財源を捻出(ねんしゅつ)でき、環境など今後の日本の産業の柱になる産業創出に大規模な資金を投入できるようになる。金融面では、日銀券と同じ貨幣であるため、政府紙幣の大量発行はいわゆる金融の量的緩和とも言い換えられる。
 日銀首脳は「通貨価値の信認が損なわれる」と言う。この懸念もあってか、日銀は量的緩和政策への回帰(2001年からほぼ5年間実施)をためらう。
 だが、米国は量的緩和に踏み切った。ドルを無制限に発行し、金融危機の沈静化に努めている。対照的に日銀は円資金供給を制限、ドルとのバランスが崩れ円高デフレが激しい。製造業で高い国際競争力を誇ってきた日本は“赤字決算列島”になった。日銀が量的緩和に踏み切らない場合、政府がお札を発行する事態になろう。

 速くやらないといよいよまずい事態になる。
 ちなみに日銀はこう考える⇒Bloomberg.co.jp: 日本

政府紙幣は大きな弊害
 
白川総裁は政府紙幣については「その仕組みいかんによって、実質的には将来の返済が必要な国債の市中発行と同じことになるか、あるいは、通貨の信認を損なうほど大きな弊害を伴う無利息の永久国債の日銀による引き受けか、そのいずれかになる」と述べた。
 
白川総裁は「政府紙幣が現在の貨幣、つまりコインと同じ仕組みで発行されるケースを考えてみると、現在の貨幣は市中から日銀に還流してきた段階で政府においてこれを回収するための財源が必要となる仕組みとなっており、政府紙幣もこれと同じとなる」と指摘。この場合、「政府紙幣の発行は結局、政府紙幣が戻ってきた段階で資金調達が必要になるという意味で、国債の発行と実態的に変わりがない」と述べた。
 
さらに、「政府紙幣が市中から日銀に還流して来たとき、仮に政府がこれを回収せず、日銀に保有され続けるという形で政府紙幣が発行されるケースを考えると、政府は回収のための財源を必要としないことになるが、この仕組みは日銀に無利息で償還期間のない政府の債務を保有させるという点で、無利息の永久国債を日銀に引き受けさせることに等しく、大きな弊害が生じる」と語った。
 
具体的な弊害としては「日銀券の裏付けとなる日銀の資産として無利息かつ転売不能な資産を保有することになり、円滑な金融調節が阻害されたり、日銀の財務の健全性が損なわれることへの懸念を通じて、通貨に対する信認が害される恐れがある」と言明。また、「政府が日銀による国債の直接引き受けと同じ仕組みにより恒久的な資金調達を行うことが、国の債務返済にかかる能力や意思に対する市場の懸念を惹起(じゃっき)し、長期金利の上昇を招く恐れがある」と述べた。

 「無利息の永久国債を日銀に引き受けさせることに等しく」ではあるのでしょうけどね。