日経春秋 春秋(2/1)

産業革命を生きた英国の詩人ワーズワースは、工場を毛嫌いしていたという。「世界は手に負えない」という作品が手厳しい。「モノの獲得にモノの消費/ここで我らの力は尽きる」。工業化が人の感性を鈍くし、産業の行方次第で人類の文化も衰退する、と詩人は考えた。その直感は当たらなかったと信じたい。

 当たるかどうかはその話を途上国でやってみるとよいかも。