毎日社説 社説:オバマ時代 日本の有権者も「責任」を自覚しよう - 毎日jp(毎日新聞)

オバマ氏の登場は政治における「言葉の力」の大きさを再認識させてくれたのは確かだ。

 私は逆に思った。オバマの言葉は聞いていると単語レベルはそう高くはないから、その単語知らないなというのは少ないのだけど、何を言っているのか背景知識が問われるなと思った。
 ⇒はてなブックマーク - でんでん♪のブックマーク - 2009年1月22日

denden-cafe finalventさんの訳文がひどい。日本語として変だし、ニュアンスも相当外してる。//ex.「貶められることなく引退できるように」って意味わかんね。「尊厳ある老後を送れるように」だよね?他にも突っ込みどころ満載。 2009/01/22

 私は逆に、「尊厳ある老後を送れるように」という意味がわからなかった。なぜこの文脈で尊厳が出てくるかというと逆の状況があると思い、そういえば、引退者が社会的に貶められている状況を思った。自分の訳が正しいとは思わないけど、「尊厳ある老後」という言葉は、私は浮ついた言葉のように思えた。

 就任演説でオバマ氏は米国再建のため国民にも責任を求めた。これを今、麻生首相が言ったらどうか。恐らく「まず、政治家が顔を洗って出直せ」となるだろう。両者の違いは明白だ。オバマ氏には大統領選で大きな国民の支持を得た自信がある。一方の麻生首相は国民の信を問おうとさえしないのだから。

 「国民にも責任を求めた」のは、国民と政府の関係が信託(trust)になっているから。「麻生首相は国民の信」というときの「信」とは含みが少し違う。trustは権力の預託を意味している。オバマの言っていたことは別の部分を強調するなら、みなさんの権力を貸してくださいということだ。カネが信託されたらカネが使えるけど責務が問われるという論理と同じ。

 オバマ氏の登場で「なぜ、日本では清新で強いリーダーが出てこないか」との不満もよく聞く。だが、オバマ氏も大統領候補者選びに名乗りを上げてから長い間、メディアや国民の前にさらされて鍛えられた面が大きい。リーダーは突然、降ってわいたように現れるのではなく、国民がつくるものでもある。

 ⇒音極道茶室: 小泉純一郎の人となりを示す8年前の出来事

私が小泉純一郎という政治家に強烈な印象を受けたのは、1997年の事だった。
当時、橋本内閣の厚生大臣だった小泉は国会議員永年在職(25年)表彰を辞退した。
 
永年在職表彰を受けると、国会議員には2つの特典が与えられた。
ひとつは、国会が100万円出して画家に肖像画を描かせ、国会の委員会室に飾ること。
もう一つは毎月30万円の特別交通費支給だった。
しかし小泉は
「自分が国会議員をやってきた25年間のうちに国の財政も悪化してきた。その責任を担っている自分が表彰を受け、特典を得るのはおかしい」という理由で、本来堂々と受け取れるはずだった「名誉ある特典」を自ら拒否したのだった。
 
月額30万円というと大した事無い様に感じる人もいるかもしれない。しかしこの年額360万円の特別支給は非課税で、しかも引退後も終生支給を受けられると言うまさに国会議員の「既得権益」そのものだった。
 
実際、この「既得権益」を自ら手放すなど前代未聞だった。

 ⇒議員の特権を叩き倒せ!! 04/06/28 :

原田 すでに永年表彰は、公明党の取り組みで全て「廃止」になった。公明党の議員では、平成13年に、衆院議員だった市川雄一氏と参議院の鶴岡洋氏、同14年には草川昭三氏が表彰を辞退した。

杉山 他党では、小泉首相が辞退したくらいだ。
弓谷 あの共産党なんか、いつも偉そうに大口叩いているくせに、チャッカリもらっていた(笑い)。
青木 「何でも反対」なのに、特典だけは「賛成」か(爆笑)。
杉山 だいたい不破議長本人が、もらっていた。だから誰も「廃止しろ」と言えなかったんじゃないか(笑い)。