いろいろ考え方はあるだろうけど

 増田君⇒http://anond.hatelabo.jp/20090115035320

多くの人の人生は22歳前後ですべて決定する。
与えられたルートを大きく逸脱しようとするとどんどん不利な条件を押し付けられることになる。
(それを突き詰めていくと派遣村に至るわけだけど)
なので一刻も早く方向性を決める必要がある。

 なんかまいどのウザい話を書くのも爺臭いけど。
 私は、人は二十代後半に大きな転機が来ることが多いと思う。理由は、そのあたりで、性的な成熟を含めた個性化がようやく形になることだと思うから。
 特に性的な成熟というのが大きいのじゃないかと思う。まさか私ってこんなに悪女、俺ってこんなに変態、みたいな部分をどう統合していくかで、いわば影の部分の統合がまずいと人間関係に軋轢を生み出すし、特にそこまで意識の側でしかも知性が高い人ほど、ここがうまくいかない。(これって多分突き詰めると親の問題だろうと思うが。)
 自分のなかに雌豹がいるというか蛇がいるというか、そういうどろっとした部分と、それと、もうちょっと言うと、親とどう別れるかということ。つまり、それは一人暮らし能力ってことでもあるけど。蕎麦のダシ作りとか関心もっているようじゃ危ういとは思うけど。
 で、これがたぶん30代になると、実際の性関係を通した人間関係になっていくから、その部分をケアしないと、30代後半で折れると思う。というか、そのあたりでばたばた離婚とかアル中とか、いろいろ変なプライベート人生というか、入り組んだ孤独と表層的な人間関係みたいなものが、gdgdになる。(それでもサバイブしたら、鏡の向こうのオッサンは俺か、この汚いおばさんは私、みたいな落ち着きというか諦観は幸せにありがち。)
 まあ、それでもしゃらっと社会的な成功というのもあるんだろうけど。
 私としては、30過ぎたら、己一匹いてもいなくてもいいゴミだと自分に引導を渡し、騒いで人迷惑すんなよ、というところで密かな楽しみみたいなを築く人生がよいのではないかと思う。
 仕事というのも結局好きじゃないと続かないのだから、目先のカネよりやってけるかなみたいなほうがよいと思う。ただ、40代までは人間の知力は実はがんがん上がるんじゃないかと思うのでなんかするとよいかも。
 これはあれ、たまたま10代不運にいわゆる三流大学な人でも、20代後半以降、実は分野と勉強を方法を変えるとぐびぐび伸びる人はあるんで、あ、俺、いけるかなと思ったら、30半ばまで、ああ俺は10年刑務所にいて出てきたら32歳か、くらいの感じで、そこから延ばしていくと40代から生きやすいというか、まあ、30代でも向上感があるとそれはそれで充実。
 ただ、ちょっとイヤミなこというと、この伸び感というのは、実は巧妙に企業に取り込まれるように出来ているから、自分の能力と会社側への搾取みたいのは奇妙に自己欺瞞化されちゃいやすいんだけどね。ま、そのあたりは、会社を出たときの自分の能力みたいのはひんやり見ておくとよいかも。
 んな感じかな。
 具体的には、どうせいというなら、べたなビジネス能力を身につけるといいけど、どれがべたという話は割愛ってことで(まあ強いて言うなら敬語の訓練とかね)。
 
 ついでに。
 この手の話に関心ある人がいたら、これ未読だったらお勧めするよ。

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三流 (幻冬舎文庫): 長嶋 一茂