日経春秋 春秋(1/15)

 どれも「たのしみは」と詠み出して「……とき」と締める和歌の連作「独楽吟(どくらくぎん)」を、作家の新井満さんが現代散文に「自由訳」し1冊の本にした。「たのしみは庭にうゑたる春秋の花のさかりにあへる時時」。52首中、この歌が一番のお気に入りだそうだ。▼詠み手の橘曙覧(たちばなあけみ)は、明治期に正岡子規が短歌革新の手本と称揚したことで知られるが、以後長く忘れられた歌人だった。

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