朝日社説 危機と銀行―自己資本の増強へ動け : asahi.com(朝日新聞社):社説

 問題提起としてはよいと思うし、概ねこういうことかなとも思う。

 政府は昨年暮れに、改正金融機能強化法を成立させた。金融機能を維持し、中小企業などの取引先を守るため、必要となる自己資本を政府が提供する制度である。ところが、申請する金融機関がさっぱり出てこない。
 「経営が苦しいと見られるのではないか」「中小企業への融資を義務づけられるのではないか。経営が縛られるのは困る」と尻込みしているようなのだ。特に地方銀行などは互いに横をにらんだ総すくみの状態といっていい。

 それはそうなんじゃないか。

 妙な強制論が台頭する前に、金融機関が自主的に決断することが望ましい。顧客基盤を守り、自らの経営も守るのは、金融機関の経営者の責任である。総すくみから抜け出せないなら、地方銀行協会などの業界団体が音頭を取るのも一法ではないか。

 これが結論で、そしてこれだけみると「何じゃ?」という印象もあるが、意外と現実的な問題かもしれない。ただ、実際にはあれかな、戦艦大和出動是非もなし的な状況になるまで、動きはないんじゃないかな。