産経社説 【主張】春闘方針 雇用維持に労使で協調を - MSN産経ニュース
今や雇用者の3人に1人が非正規社員だ。このままでは将来の社会保障制度の維持も難しくなる。雇用制度全体の見直しも喫緊の課題である。
こうした経営側の春闘方針に対し、労働側はどうか。連合はすでに「物価上昇分に見合うベースアップで生活水準の維持と内需喚起につなげる」として「1%台半ば」の賃金改善を求める春闘方針を決めている。
しかし来年3月期決算の業績見通しは、大幅な減収減益を予想する企業が多い。増益の企業には積極的な賃上げを求めるのは当然として、賃上げが現実的要求かどうかの再検討は必要だろう。
連合も今回は対決より協調を重視し、非正規社員を含む雇用の維持に全力を挙げるべきだ。労働を分かち合うワークシェアリングを経営側に提案してもいい。
労使対決はあってもいいと思うが、その場合の労働者側の主体が、全労働者との対比で問われる局面ではないか。