未来が見える不幸みたいな比喩

 七瀬ふたたびで、未来が見えるという超能力(未知能力)があるけど、ああいう感じにおそわれることがある。別段、オカルトとかいうこっちゃなくて。
 社会的な問題がわかる。予想できる。でも、どうにもならないな。実際、問題になる。どうにもならん。
 知性を持つことになんら意味のない、シーシポス的な苦悩みたいのがある。
 いや、前もってわかるなら、きちんと言え、おまえの言い方がわからんからいかんのだよ、みたいなことも言われるし、仄めかしているだけで、わかってないだろみたいにも言われる。
 ま、そうかもしれない。
 外れることもあるしね。
 中国社会の崩壊はまだ来ない。来ない方がいいどころじゃなくなった。
 米国住宅ローンバブルは崩壊するとわかっていたけど、ここまでひどいとは思わなかった。
 トルコとクルドの関係があぶないと思っていたが、とりわけどうということもなし。
 パキスタン問題については自分の想定通り。もうこれは考えるだけ激鬱もの。
 そう考えると、別だん、わかるわけでもないな、俺はただの凡庸だなと思う。っていうか、思う分にはそう思う。