毎日社説 社説:農相更迭 これで幕引きとはいかない - 毎日jp(毎日新聞)

 汚染米が流通した先は、酒やせんべいなど加工用だけでなかった。学校給食や病院の食事、コンビニのおにぎりなどを通じて直接、多くの人が口にした。
 ところが、太田農相は「人体に影響はないと自信を持って言える」と発言し、また、白須次官は「責任は一義的には企業にある」「農水省に責任があるとはいまの段階では考えていない」と述べた。

 「多くの人が口にした」というのは「事故米」ではなく「汚染米」であり、それは基準を変えて汚染米になったもので、それ自体は歴年流通していたようだ。
 ⇒極東ブログ: 日本の備蓄米放出の話、その2
 太田農相の発言についても大筋で間違いとも思えない。ADIを考慮しても人体に影響はおそらくないだろうし、責任は企業にあるのはこのシステム上のことだ。いわばルールでもあるがそれを超えてこうした社会的バッシングの対象となる世相は私には異常だと感じられる。余談だが、毒性には予防原則というのがあるという人があるが、メタミドホスの毒性はADIまである。むしろ、予防原則を徹底させるなら納豆禁止ということになる。

 不正を見抜けなかったずさんな検査も問題だが、のりの原料に米が使われることはほとんどないという実態がありながら、汚染米をのり用として大量に売り渡すことに、何の疑問も持たなかったのだろうか。

 毎度ながらそれはジャーナリズムも同じ。そして、この問題(問題だろうと思う)に口をぬぐっている日本のジャーナリズムはなんなのだろう。
 ⇒極東ブログ: 三笠フーズの事故米、雑感
 余談だが、私はブログ論壇にもアルファブロガーにも関心ない。まったくないとまで言えば嘘になるが、そういう枠に関心があるわけではない。自分の頭で考えて、世界を見渡して日本のジャーナリズムやマスメディアについて、これはおかしいだろうというのを孤独に小さく発言したいだけだ。小さく私一人という地点で。大きく言えばそれだけでかならず嘘になる。