朝日社説 タイの混乱―アジア全体にも損失だ : asahi.com(朝日新聞社):社説

 この問題はかなり難しいんだけど、それでも基本線で重要なのは、サマック政権は正統政権だということ。

 その党首で「タクシン氏の代理人」を自任したサマック氏は、ほかのタクシン系の政党との連立をはかり、政権を握った。PADから見れば、倒したはずのタクシン政権の亡霊のような政権ができてしまったのである。
 そしてサマック首相が5月、タクシン氏の復権に道を開く憲法改正に乗り出そうとした。これが、PADの大規模な街頭運動のきっかけだった。

 PADの言い分はあるにせよ、PADは民主主義の手順としては敗北が決定している。PADは公正な選挙をもってしても政権が取れない現実がある。だからその意味では、民主主義を無視して一種の革命を起こそうとしているようなもの。基本線で見るなら、民主主義の敵という構図がある。

この危機を、民主主義を次の段階に進めるきっかけにしてほしい。

 というけど、民主主義というのは手続きなんで、そのあたりの根幹を朝日は理解していないんじゃないか、と言うのはディテールを無視した言い方に聞こえるかもしれないけど、選挙で選ばれた正統政権を他の手段で倒すことを是認してはいけないというのは原則。