朝日社説 科学研究―第二第三の「iPS」を : asahi.com(朝日新聞社):社説#

 若い研究者の野心的な研究を支えていくことが、なによりも大事だ。
 2年前の成果を生んだ研究費の審査に当たった岸本忠三・元阪大総長は、因子を入れて万能細胞になるなんてありえない、と思ったそうだ。「しかし、若い研究者の迫力に感心し資金提供を決めた」と語っている。
 岸本さんは「研究とは壮大な無駄をすることだ」という。「千に三つ」ともいわれるが、山中さんはその三つに入るような成果を出したのだ。

若い研究者の自由な発想にもとづく研究を支援していかねばならない。

 執筆子、こういう現場というか、こういう人々を知らないのだろうな。知っていたら、たぶんこうお暢気には書けないよ。

 もう一つ、研究の基盤づくりも大切だ。山中さんの成果は、理化学研究所がつくった遺伝子のデータベースなしではありえなかった。ここから四つの因子を探り当てたのである。こうした基盤づくりも、成果が見えにくくおろそかにされがちだ。

 そのあたりは識者に聞けばなにが必要かはわかるもの。