日経社説 G8は洞爺湖で問題解決力を示せたか : NIKKEI NET(日経ネット):社説・春秋−日本経済新聞の社説、1面コラムの春秋

 それに対して、目の前にある金融不安については、専門的なテーマだったせいかG8首脳の口数は少なかった。手をこまぬいていれば不安が増幅しかねない。そんな状況にあって実際に米金融市場の不安沈静に動いたのは、洞爺湖に集った首脳たちではなく、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長だった。
 バーナンキ議長が8日、投資銀行の破綻処理の仕組みに言及する一方、緊急資金供給を来年まで延長する方針を示したことが、米株式市場の不安心理をひとまずぬぐった。とはいえ、住宅問題や米金融機関の経営問題に、任期切れを間近に控えたブッシュ政権が抜本的な手を打つのは期待薄だ。

 それはそう。

 政治分野では北朝鮮の核、拉致問題に関する日本の立場を首脳宣言に盛り込んだほか、イラン、アフガニスタン、中東和平、スーダンミャンマージンバブエなど国際社会が懸念する問題を議論した。奇異なのはチベット情勢が全く言及されなかった点であり、それは中国も加わる拡大会合の存在と関係があるのかもしれない。

 チベットの問題はインドの問題もからんでいる。
 あとこうした不安定さをいうなら中央アジアが問題。そしてこれは日本も絡んでいる。