日経春秋 春秋(7/4)

 「素人がたは鰻(うなぎ)の顔はみな同じように思っておられるが、商売人が見ますとことごとく異なっております」。こんな語りが落語「素人鰻」に出てくる。元禄時代本草書「本朝食鑑」の鰻の項では、滋賀・大津あたりを「第一とする」産地等級づけをしている。

▼「素人鰻」は、士族の商法で料理屋を始めた侍が、職人に逃げられ、鰻と格闘する羽目になるお話。「急所をつかまなければいかん」「これはとてもつかまらん」と大騒ぎする。そんな扱いづらい鰻を巡る事件だが、違法行為の全体像をしっかりつかみ、悪質さに見合う処罰法を適用する捜査を警察はしてほしい。

 ちょっとネガな印象なんだけど、このコラムなにか元ネタがありそうな感じ。それと執筆子、「素人鰻」を実際に見てない感じ。