日経春秋 春秋(6/24)

 6月もあと1週間。この半年を代表する字といえば「天」だろう。人が手足を広げた「大」に大きな頭をつけ、もとは人の頭部を表した字だ(白川静著「字通」)。次第に空や神聖なものの意にもなったというが、その立派な字が泣きべそをかいた半年だった。

 コラムで白川静がでくるといつも手元の辞書(山田勝美)で調べ直す。今回は間違いではないが、「次第に」というのは違うようだ。
 「天」の音義は「顛」とある。