朝日社説 第3次石油危機―投資資金を新エネへ導け : asahi.com(朝日新聞社):社説
天井知らずの原油高騰を「第3次石油危機」(ブラウン英首相)と呼ぶ声が出始めた。ニューヨークの先物相場は年初から4割も上がり、1バレル=140ドルに迫っている。
ということで「第3次石油危機」という言葉をつっぱしりたいのだろうけど、このバカなキーワードが実感でわかるのは私の世代まで。煽ってもヘンテコなことになるだけ。
原油需給だけにもとづく本来の相場は「60ドル程度」(経済産業省)とも言われる。それをマネーゲームがここまであおったのだ、と各国政府は苦々しい思いでみている。
だったらその崩落のほうが危険。
世界で32基の原子力発電所、1万7500基の風力発電、約2億平方メートル分の太陽光発電パネル、それに実用化をめざしている二酸化炭素の回収・貯留装置つき発電所55基を、毎年導入する必要があるという。電気自動車、燃料電池車も合計10億台がそれまでに普及するのが条件だ。50年までの世界の総投資額は5千兆円近くにのぼる。
年金マネーのような長期投資が、こうした分野へこそ向かうよう誘導すべきだ。原油高が世界経済を壊す前に、洞爺湖サミットなどの場でその方策を打ち出していく必要がある。