微妙、どうなってんの? 

 ⇒asahi.com:歳出削減目標は維持 社会保障費抑制は調整 骨太の方針 - 政治

 政府は今月末にまとめる「骨太の方針08」で、「骨太の方針06」に掲げた07〜11年度の歳出削減目標を維持する方向で調整に入った。ただ、09年度予算については、これまで続いた「社会保障費の年間2200億円抑制」は明記せず、予算編成での調整にゆだねる。

 ただ、社会保障費の抑制路線には、与党内に見直しを求める声が強まる。大田氏は「『最大限の削減』を目指して努力する姿勢は変わらない。ただ、来年度の金額が具体的にいくらになるかは(年末の)予算編成に向けて決まっていく」と語った。(

 ⇒解説委員室ブログ:NHKブログ | おはよう日本「おはようコラム」 | おはようコラム 「消費税と2200億円問題」

Q1:政府の方針で行けば、来年度予算でも社会保障予算の伸びを2200億円分減らさないといけないのですね?
A1:そういう約束になっているが、与党内では、「削れるところは削った。もうこれ以上は無理だ」という声が広がっている。実際、今年度の予算編成の段階では中小企業向けの政管健保政府管掌健康保険に対する国費負担を、大企業の健康保険組合に肩代わりさせるという緊急避難的なやり方をして辛うじて目標をクリアしたように、「まず2200億円という数字ありき」というやり方では段々やりにくくなって来ているのは確か。
 
Q2:それが消費税の問題とどう絡んで来るのですか
A2:実は、「これ以上削れない」という声を上げている人たちの中には、谷垣政調会長のように「だからもう消費税を上げるしか道はないんだ」という方向に世論を持って行こうと考えている人たちがいる。これに対して、消費税の引き上げより、徹底した歳出削減が先だと言って来た中川元幹事長は「毎年2200億円削るという国民に対する約束を破るのなら、解散・総選挙で民意を問うしかない」と言って猛烈に反発していて、党内の対立が激しくなっている。
 
Q3:要するに「社会保障費を削り続けますか。それとも消費税を上げますか」ということですね
A3:そういう構図になりそう。ただ、国民からすれば、二者択一で聞かれても、ちょっと待ってくれというのが正直な気持ち。他に削る所はないのかということもあるが、社会保障の場合は、年金にしても、問題になっている老人医療にしても、今の制度で本当に将来やって行けるのだろうかという基本的な疑問がある。それに応えるような社会保障制度改革の青写真が一緒に示されないと、どちらの選択も、結局、国民に負担を押し付けるだけの話になりかねない。

 どうなってんの?