晴れ

 うっすら富士山が見える。
 連休の喧噪が終わる。というか今日はたぶん最終日で騒がしいのだろう。
 夢はよく覚えていないが、今の私より若い父が出てきた。おやじ若いなと思った。自分がどうして父親より老いているのだろうと不思議な気がした。
 夢からさめて、音楽を聴きながら思った。父親と自分はあまり心の交わりというか共感する心性はなかった。彼もそれはつらかったのではないだろうか。私は母ともあまり共感しない。彼女はある意味で自分の人生の災厄だったような感じがしている。憎しみとかもないしそもそもその理由もないし、世の中にはもっと困惑するような親子関係を持った人々もいる。
 親は親であるというだけで親にいすわったかのような---それがどのような形態であれ---人々がいる。愚かしいことだとは思うが、そこは抜けきれないなにかであり、畢竟どのように生きてもそこにある欠陥のようなものをもたらす。