日経社説 訪日する胡主席に伝えたい

 チベット問題で中国政府はようやくダライ・ラマ14世側との対話再開の意向を示したが、国際世論の逆風をかわす単なるポーズでは意味がない。スーダンダルフール地方の人道危機では、資源確保の狙いから中央政府側に肩入れする中国の対応に首をかしげざるを得ない。

 チベットの件で中国を非難する人は、刺身のツマのようにダルフール危機に言及する。でも言及するだけだ。AUがこの問題にどう取り組んでどの問題を起こしたをちょっと考える人すら少ない。
 人道問題を難しく語る人はいる、過去のことを語る人はいる。でも、今の人道問題を具体的に語る人が少ないのはどういうことなんだろうか。