おや、こんな話題がぶくまに

 おや⇒はてなブックマーク - なぜ、日本はデフレなのか? - FIFTH EDITION
 元⇒なぜ、日本はデフレなのか? - FIFTH EDITION
 このキノコはれいの尻出しさんか。
 まあ、そう間違いとも言えないのかとも思うが。

 日銀が、どんだけ金を市場に流し込んでも、インフレにならなかった理由が、これではっきりとわかったんです。というより、インフレにならず、デフレになっちまった理由ですね。
 つまり、世界的にあふれ出したマネーが、一次産品に流れ込み、石油、石炭、天然ガスや食料品の価格高騰を招いた。
 そして、一次産品値上がりは、日本の家計の、国内における財・サービス購入の減少に結びついたということです。
 つまり、資金ジャブジャブが、結果的に、ですが、日本ではデフレ圧力としても作用したということです。
 それが、日銀の資金注入によるインフレ圧力を相殺してしまった。
 その結果だということです。

 まあ、そのあたりはなにかいずれ実証研究が出るのではないか。現状ではホットマネーの実態すらよくわかってないように思う。
 ただ、大筋で言えばこの説明は違うでしょう。投資の問題をどう捉えるかという点で。
 それと、これっていわゆるリフレな人からは反発があるのかと思ったら。
 案の定⇒■[経済/金融]なぜ、日本はデフレなのか? : 2008-01-29 - svnseeds’ ghoti!

日本のデフレは1990年代半ばから(確かGDPデフレータで1995年、CPIで1998年)の現象であって、早くても2003年以降(原油が。非鉄金属や小麦などは2006年前後から)の現象であるコモディティ価格上昇とはそもそも何の関係もない。

 それはまったくその通り。ただ、その部分はいちおう目下の問題としては捨象されているかあるいは異質な問題のような空気があるのだろう。

要するに日本のデフレは、その発生も継続も、海外要因なんてほとんど関係していない。「インフレは、いついかなる場合も貨幣的な現象」ってそういう意味だと僕は思う。

 これはれいの量子力学と実験と同じようなフレームの扱いの問題で、ようするに貨幣現象をモデル化するからそうなるということに過ぎないように思う。つまり、モデルの問題。モデルによって結論の有意味なフレームワークは決まっているのだから。というか、上のコメントはトートロジー
 で、本当の問題はsvnseedsさんが余談しているほう。

そもそも日本で「ジャブジャブ」になったおカネが、何故日本国内で使われずに海外へ向かったのかについて、色んな考えがあるようだ。

 でsvnseedsさんの答えは。

で、僕はただ単に日銀の緩和が足りないだけでしょ?と思うんですがどうですかね。

 そこがそろそろ結論を出していい時期なのだが、明確な結論が出ないというのが結論のように思える。つまり、その仮説はどう支援されるかというフレームワークが見えない。変数の多すぎる仮定を含むのでモデルによってどうにでもなりそうな印象もある。
 で、とはいえ、大筋は。

おカネってのは儲かるところに勝手に動くわけであって強制的に動かすことは難しい。何故日本国内で投資が行われないかといったら、ただ単に金融緩和が足りないからという説明が一番合理的なように僕には思える。

 なのだが、実際の世界を見ていると先日の産油国と中国の米国支援を見ていると、儲かるところに勝手に動いているわけではないことはごくあたりまえのこと(まあそれも儲かるという経済合理性だよという説明もあるかもしれないけどその説明にすでに政治的な前提が入る、つまり米ドル秩序という)、ほいで、「何故日本国内で投資が行われないか」というのは直裁なというかオートマティックな帰結は、「おカネってのは儲かるところに勝手に動く」とするならなおさらなこと、日本が儲からないからだ。
 儲かるというのは生産性。だから、svnseedsさんの仮説が正しいためには、日本の生産性が妥当な水準に維持されていることが前提。
 で、たぶん、svnseedsさんのお考えでは、その生産性はあるという前提だったかと思う。なので、それなりにスジは通っているのでしょう。
 でも、私は、日本の生産性は低いと思う。このあたり、生産性が低い高いというより、投資のインセンティブに妥当な水準で見るとということだ。
 ただ、これはこの10年間、ホットマネーが短期的な投機利潤に向かってしまったということがあるのかもしれない。つまり普通の投資で、日本の潜在的な生産力が維持されるなら、きちんと金融緩和をもっとすればよかったのに、と。
 ただ、そういう時代ではなかったのだろうと、私は思いますよ。