ぶくまで見かけた

 これ⇒はてなブックマーク - 『モテたい理由』 - 関係性がすべての時代
 元⇒講談社BOOK倶楽部−本|赤坂真理

合コンへの姿勢は男女でぜんぜんちがう。女は個人戦であるが、男は団体戦である。男は目的のために役割分担して、集団が得をすることで自分も得しようとする。場のためには自分をある程度変えられる。たとえば「爆弾処理」という名の「係」がいる。女子集団のいちばん注目されない子をフォローする。これの評価は割れるだろうが、女が関心のない男にどれだけ冷酷かを思うとき、男は優しい生き物であるよと私は思う。

 男の内側からすると、美学とまでいうと違うし美学にしちゃうとそれはそれでオッサンオッサン違うよになるのだけど、ある種の男はどんなに特定の女性が好きでも、自分のフェアネスの痛みみたいな感覚を持っている。同種のもので女の内側には、なんというか溢れるような愛がある。このあたりの男女の神聖なそれでいてけっこう日常的な機微みたいなものがある。

 男の前で態度を変える女を、女は嫌うが男はオッケーである。それはわかっていないのではなく、わかって評価するのである。なぜなら、合コンなどで自分たちはそうして女たちを「もてなして」いるのである。そうして当然とも思われている。そういう自分たちと同じことをしてくれる異性は、男の評価に値する。

 男の側からすると、というかワタシ的には、ああ、それが女のお仕事ってやつかくらいに思う。

 あなたが女性なら、モテに複雑なノウハウはない。そもそも男性が単純で、それゆえにかわいい生き物であるから。
 あなたが男性なら、「関係性」はたしかに大事にすべきことだが、「世界の最優先事項ではない」という簡単な事実を忘れずにいてほしい。やり手営業マンばかりいても何もできないでしょ?
 いや、男性も女性もなくって、あなたや私が、幸せを感じられますように。

 「もてる」というのは私なんかにすると不思議な志向のようにも思う。全然わからんとまではいえない。ただ、自分の孤独の核のようなものを見つめてそしてそれが愛とか恋愛とかに関係しているとわかれば、世の中のノイズはけっこう減る。
 「幸せでありますように」なんだが、幸せとはそういう個性化と関係していて、その個性化の本質が人生のなかで目を覚ますとき、不幸に突っ走っているようにも見える。
 そうした部分をまた一般化するけど、手鍋下げて行くような女とそれを抱き留める男というのは変わらぬ青春像かなと思う。そういう生き姿というか恋愛みたいなのをもった人は優しさとも深みとも違うものがあるかと思う。まあ、人それぞれ。